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タバコを吸うと歯周病になりやすい?

2022.10.22

目次

こんにちは。「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 上尾診療所」の歯科衛生士 佐藤、武永です。

 

「タバコは身体に良くない」ということを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

タバコによるお口の中の影響で思い浮かぶことはございますか?

 

今回は、喫煙による口腔内への影響についてのお話をします。

 

<喫煙による影響>

タバコの煙には約200種類の有害物質、発がん物質が約70種類含まれていると言われています。これらの物質が、実は歯周病のリスクを高める悪化原因となっています。

 

喫煙をすると口腔内は下記のような状態になります。

 

〇歯茎の血流が悪くなることで酸欠状態になり、歯茎に栄養が十分に行きわたらない。

〇免疫力が下がり、細菌と戦う力が低下する。

〇唾液の分泌量が減り、プラーク(歯垢)や歯石が付きやすくなる。

更に、傷を治そうとする組織を作る細胞の働きを抑えてしまいます。

 

喫煙による影響は喫煙者だけではなく、受動喫煙により、歯周病、小児のう蝕や歯肉のメラニン色素沈着のリスクが高くなることも報告されています。

 

(メラニン色素沈着 左:非喫煙者 右:喫煙者)

 

<歯周病の重度化>

日本臨床歯周病学会によると、歯周病にかかる危険は、10年以上吸っていると4.3倍、1日10本以上喫煙で5.4倍上昇し、更に重症化しやすいとの報告があります。

 

また、非喫煙者と比べて、歯周病治療を行なっても治りにくく、例え治療が成功しても再発リスクが高い傾向があると研究で明らかになっています。

 

歯を失う最も多い原因は、「歯周病」です。

歯周病治療をする際には、まず禁煙から始めることをお勧めします。

 

<禁煙による効果>

禁煙することによって、歯肉の血流量は2週間で回復します。

禁煙後1年後頃から、歯の喪失リスクが低下し始め、10年以上経つと、非喫煙者とほぼ同じレベルまで回復します。

 

このように喫煙者であっても、禁煙することにより歯周病のリスクを下げることが出来ます。

ある程度進行した歯周病であっても禁煙は有効とされていますので、禁煙の実行に遅いことはありません。

 

<まとめ>

喫煙をしていると、歯肉の腫れや出血などの歯周病の自覚症状が出にくいため、歯周病の発症・進行の発見に遅れてしまう場合があります。

 

今現在、歯周病の症状でお悩みの方や、自覚症状がない方も、3ヶ月に1回の定期検診やクリーニングで、歯周病の早期発見・予防に繋がります。

 

お口のことで何か不安なことがございましたら、ぜひ当院にご相談ください。

 

「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 上尾診療所」