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義歯(入れ歯)の種類 ~Part1~

2021.11.10

目次

こんにちは。
「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 上尾診療所」の歯科医師畠山です。
今回は入れ歯(義歯)治療について記述します。

義歯のメリット、デメリット

入れ歯には、総入れ歯(総義歯)と部分入れ歯(部分床義歯)があります。

総入れ歯は歯の抜けた部分に対してその歯の代わりをする人工歯、歯の抜けた土手や歯ぐきを補う義歯床(ぎししょう)から構成されています。総義歯の口腔内の維持・安定は、歯肉に適合、吸着させることによって得られます。
部分床義歯には残っている歯に引っかけるためのバネ(支台装置)が組み込まれています。

入れ歯のメリット、デメリット
<メリット>
・どんな欠損にも適用できる
・歯を削る量が少ない
・清掃しやすい
・ブリッジに比べ治療期間が短い

<デメリット>
・違和感がある
・外れてしまう(誤飲のリスクあり)
・強くかめない
・残存歯に負担がかかる
・見た目が悪い
・骨の吸収が大きい→有害な刺激が、歯肉(咀嚼粘膜)を介して歯槽骨に伝わり、骨を大きく吸収することがある

レジン床、金属床の比較

義歯床には、レジン床と金属床があります。

●レジン(プラスチック)床義歯(保険適応)
・入れ歯で一般的に使用している保険適応材料
・プラスチックの強度を保つため、床自体を厚くしたり、大き目に作ったりしなければならない
・違和感があり、また、食べ物の熱さや冷たさが感じにくい
・人工歯が柔らかいため、すり減りが大きく、結果、かみ合わせが悪くなり、再製作の時期がはやくなる
・また、バネの設計が制限されているため、見た目を良くすることや、歯に負担をかけにくくするバネの設計が難しい

●金属床義歯(保険適応外)
・金属フレームは・・・
①熱伝導性が高いので、食べ物の熱い、冷たいがよく伝わって食事が美味しく食べられる
②薄くでき、発音もしやすくなる
③たわみが少なく、フィット感があり、よくかめる
④壊れにくく長く使える
・金属フレームは歪まないので残った歯と歯茎に優しく、今のお口の中の状態を保ちやすい
・人工歯は堅いので、すり減りが少なく、入れ歯を長く使える
・金属部分は汚れにくく清潔さを保てる
・前歯に金属のバネをかける場合でも、見えにくいバネの設計が可能で
・精度の高い金属を使う必要があり、高度な技術が必要

金属床義歯の種類

金属床にはコバルトクロム床義歯とチタン床義歯があります。

●コバルトクロム床義歯
・コバルトクロムは、強度と柔軟性を併せ持ち、さびにくく生体への親和性が高いという特徴から、金属床の材料として現在でも広く利用されているスタンダードな金属です。
・チタンに比べると生体親和性はやや低く、2倍重いです。

●チタン床義歯
・純チタン最大の特徴は生体親和性の高さ。インプラントの人工歯根や体内に埋め込むボトルなどでも使われている体に優しい金属です。金属アレルギーの心配がなく、腐食にも強い金属です。
・合金化しないことで最高の生体親和性を持ち、チタンならではの軽さと強さを併せ持っています。
・製造上での適合精度が高いので、フィット感が有ります。

特殊な義歯

●アタッチメント義歯(保険適応外)
金具を歯と一体型にした精密義歯です。

<メリット>
・入れ歯がしっかりと固定される
・装着時の違和感が少ない
・見た目が自然で目立たない
・食べているときに外れない
・強く噛める

<デメリット>
・入れ歯を固定するために歯を削る必要がある

●審美義歯【エステティックデンチャー】 (保険適応外)
透明度の高い素材で、金属バネを使用せず、ひと目で入れ歯とはわからないほど自然で目立ちにくく、審美性に優れています。従来の入れ歯と比べて大変軽くしなやかです。

まとめ

ここまで入れ歯の種類と特徴をお伝えしました。
入れ歯にはまだ他の種類もありますので、次回~Part2~にてお伝えします。
患者さん一人ひとりに合った入れ歯をご提案しますので、入れ歯でお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。

「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 上尾診療所」